過渡期
『nayuta』を完成させてから間もないですが、色々な方々に買っていただいて、色々な感想をいただいてます。
聴いた感じを率直な意見として言っていただけるのはとてもうれしいです。そしてとても感謝しきりっぱなしです。
前ユニットのcappuccinoの名残がある音なので、後々思い返すと過渡期的な作品になると思いますが、自分たちにとっては重要な作品です。
cappuccinoで活動してた頃に制作した『Tee』はシーケンサーを使いたくない病になぜかさいなまれていたので、演奏を単純に重ねていく多重録音の形をとりました。音はやはり手探り感がありました。
一般的なドラム、パーカッションを入れたくなかった(合わないと思った)ので、その分揺れや、広がりを出すことに重きをおくことを考えてました。
cappuccinoでライブの回数が多くなる中で、ピアノでの表現だけを抽出してみる試みでピアノソロだけを収録した『ピアノ曲線1.5』を制作しました。結果的にはcappuccinoの音からピアノ以外をそぎ落として、なおかつピアノの粒を拡大したような作品になりました。
ライブばかりの活動が中心になってきた中で、自分だけの色が濃い作品というのに興味がなくなってきました。
その時々に幸運に知り合えたアーティストとのコラボレーションで何かまとまった作品ができそうな気がしたので、それに本腰を入れて、今までのコラボレート作品をまとめ、時には音を付けたし、録りなおしという形で『コラボトン』を制作しました。
この時はライブのことを全く考えないで制作だけに集中し、こういうのも面白くてありなんじゃないかなという気持ちでやってました。
で、2007年の10月にアコースティック主体のcappuccinoの活動をやめてライブ、制作などに関して一切制限や決まりを設けずにやりたいことを出していこうということで相方と厳しい会議をして…Tinor:ksを始めました。
『nayuta』の音はほぼ生演奏だし、シンプルであんまりギミックがないです。面白みがないと言われればそうなんですが、こういう雰囲気の作品を一度は作っておきたかったというのが願望としてありました。(もう二度と同じ雰囲気の作品は作りませんが)
収録曲の中にcappuccinoの頃にやっていた「原生林への音楽」という曲があるんですが(『nayuta』の中ではどちらかと言えば浮いてます)、この曲、打ち込みのリズムが入ってます。アルバム制作時に次の作品につながるような曲を入れようと相方に言われ、会議?をして、見事、原生林が選曲されたのですが、リズムは絶対に打ち込みにしようと考えてました。
cappuccinoの頃からつい一年前までリズムというかドラムというか、パーカッションの類を大々的に使うことをなぜか我慢してて、それがようやく一年前くらいから自然に使えるように、出せるようになったという感じがしてます。(ライブを辞めたのが大きい)
高校の時にシンセ(YAMAHA SY85)を買ってから打ち込みばかりやっていたので、それをライブを始めてからずっと我慢してたというのは、自分でもよく意味が分からないのですが、時の経過と共に自然な感じで表現の中で使用できるようになっていくもんだと、腑に落ちてます。
なので次の作品はリズムがいっぱい入ってるどちらかというとフォークトロニカ的な感じになると思います。グリッチノイズ系も取り入れたい。その次あたりの作品が予想できないので面白くなる感じがしてます。
じゃあまたレコーディングにもどります。

