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2012-03-01

新作『OTO NO MA』

tinörksの新作について記事を書いてなかったことに気付いた。


『OTO NO MA』
tinörks

21473497121


オト ノ マ
音  の 間 です。

#1 north
#2 migration
#3 sansui

3曲収録です。
こちらで試聴できます。


最近ライブでもっぱら演奏しているライト・エレクトロニカのジャンルです。
ライト・エレクトロニカというのは、聴きやすい電子音楽という感じで、
環境音楽とエレクトロニカの間に位置するのかなと思います。

静かすぎず、うるさ過ぎず。まったりし過ぎず、あおり過ぎず、飽きさせずみたいな感じです。

ジャケットは去年訪れた世界遺産白川郷の雪景色。
北欧の例えばフィンランドのオーロラと繋がるようなイメージで
1曲目をnorthにしました。

以前活動してたヤネトロニカの時に作った感慨深い曲。
その時よりも音数をシンプルにして、低音を少し上げました。

suzukiのメロディオン、いわゆるピアニカの音とユニゾン(同じ旋律)で演奏している音は
itunes storeで購入したocarinaというアプリでipod touchで演奏したのを録音しました。
運指が難しかった。

2曲目のmigration(スウェーデン語でミグラフーンと発音)は渡りという意味。
渡り鳥がそもそもモチーフになってます。

今いる場所、居るべきところ。

渡り鳥はその時々でもっとも適した場所に移るらしい。

動物は人も含めてすべてその時々で自分を自分で保てる場所にいるように自然と移りゆくと思う。
それが自然と行われないと、まるで歯車がかみ合わないように、何かがずれていく。

何かを欲するとか、理由はないけれど、自然とそのように行動することは
渡り鳥のように渡るということ。

そういうことをコンセプトに一つのテーマを間奏を挟んで前後に配置した曲構成にしました。

リードメロディ(主旋律)を奏でるのはインディアンフルートです。
ピアノのように平均律ではないので、各音程と音程の間に異なった差分があって
響きが独特で面白いです。

その音が流れを表現するのにぴったりだなと思い、この楽器にこの曲の舵を任せました。

3曲目のsansuiは枯山水がモチーフです。

昭和期の日本の作庭家・日本庭園史の研究家の重森三玲氏の著書『枯山水』を読む前から
京都にあるいくつか興味のある枯山水を鑑賞して、これは日本のミニマルアートで、
ある意味、音に例えると枯山水を構成する各パーツがまるでエレクトロニカの音のように
静的なグルーヴを生んでいると深くゆっくりとした衝撃を受けたのを覚えています。

水を使わず水を表現する。

わびさびの文化。

集団無意識というか単一民族特有の「察する」ということを芸術の域にまで高めた表現でもあると思うし、
一の中に無限を感じれるかどうかを、観るものに問うということを思います。

1曲目の北欧へのあこがれを含有したnorthから始まり、渡りのmigrationを経て日本のsansuiに着地する流れに
このOTO NO MAの核心があります。

今、北欧のエレクトロニカシーンと自分たちの音を結ぶ何かを探ること、そこへ渡る為の日本特有の共通する何かを
枯山水に求めたのかもしれないと思いました。

そんなことを思って作った新作です。

OTO NO MA

よかったら聴いてみてください。

ライブで演奏していくうちに、少しずつ違った観点が生まれてくるかもなんて思いつつ。


建水歩星

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