« eni | トップページ | NHK「ニッポンのジレンマ」 »

2013-01-03

GOTT NYTT ÅR

みなさん あけましておめでとうございます。
タイトルはスウェーデン語で新年の挨拶です。

今年も色々な御縁の中で活動していければと思います。
よろしくお願いします。


来たる2月23日にとても面白いイベントがあります。


去年、2012年に野外イベントで対バンや即興セッションイベントで
共演させて頂いた僧侶にしてクリスタルボウル奏者である
Yugi
氏の1st album 『六大 -Rokudai-』リリースイベントに出演します。

Rokudai_jacket

会場は岸和田市にある薬師院
お寺です。(この空間での演奏というだけでわくわくします)


※2012年10月に行われた即興セッションの様子
クリスタルボウルのYugi氏の静謐な演奏が聴けます。

ギターに盟友の松村康一氏を迎え11月以来、久しぶりに3人揃ってのtinorksとして
オープニングアクトでの演奏と、メインステージでは
『六大 -Rokudai-』に参加している
僕と松村氏、そしてyanekaの雄一朗氏による
各エレメントの演奏と、ステージ最後には
上記演奏者全員によるこの日だけの
プレミアセッションを予定しています。

Yugi 六大-Rokudai- release event
2013年2月23日(土)
会場: 岸和田薬師院

1部 tinörks  16:00~
2部 Yugi    17:30~19:30

この『六大 -Rokudai-』という作品はYugi氏が紡ぎだす
温かく柔らかいクリスタルボウルの音色をベースとして、
「地・水・火・風・空・識」の6つのエレメントごとに
演奏者がコラボレーションを行い、yanekaの雄一朗氏による
プロデュースのもと作り上げられたアンビエントミュージックです。


コンセプトについての詳細な内容はYugi氏のサイトをぜひご覧ください。※アルバム収録曲も試聴できます。

6つのエレメントの中で僕が共演させて頂いたのは


水 と 空


の2つ。

静的でまた自分自身が好きな要素だったので、
無理をせず自然体で曲を書くことができました。


トラック数や音数はtinorksやその他の作品に比べて
とても少ないですが、音の響きはヴァリエーションを多くしました。


水に関しては、事前にYugi氏から頂いた資料の


「言説不可得つまり、言葉による表現を超えているということ。
悟りの世界は言い尽くすことのできない水の持つ永遠の清らかさにたとえられる。
水は総ての命に潤いを与え、また水には繁栄があり、命を与えるもの。
命が始まり、悟りが生まれ始める様子。」


というコンセプト(一部抜粋)に基づいて制作し始めました。
またその生命が生まれ始める様子と合わせて制作する際のヒントにしたことに
京都の歌人・随筆家として有名な鴨長明が
動乱の時代 1212年に書いたとされる『方丈記』の中の一節、

「行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。
淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例(ためし)なし。
世の中にある、人と栖(すみか)と、またかくのごとし。 」


[現代語訳]
「河の流れは絶えることがなく、しかも、一度流れた河の水というのは、決して元と同じ水ではない。
流れていない河の淀みに浮かんでいる水の泡(うたかた)も、瞬間で泡が消えたり、
瞬間に泡が出来たりするが、長く同じ場所に泡が留まっている例などはない。
世の中にある人間と住まいというものも、河の流れや泡の動きとまた同じようなものである。 」

という考えもありました。

この曲で僕が弾いている楽器は主にピアノで
ハーモニーが展開されますが、
ピアノの打鍵した音から、水が生まれるのを思い起こさせ、
また打鍵後の余韻は、水の流れる様を思い起させると
イメージしました。

そして『方丈記』の中の「決して元と同じ水ではない」無常の流れから、
音楽的に同じ響きは二度とないという考えにいたり、
ハーモニーの展開を感覚的、即興的に作っていきました。

ピアノの後ろで鳴っているふわっとした音はシンセで、
世界観を高める効果音としてレインスティック(さらさら)と
ウィンドチャイム(キラキラ)の音を加えています。


もうひとつの空のエレメントは

「虚空は広大なる空間である。虚空そのもの。
虚空は万物が活動する場であり、万物が生まれでる場。
無限なイメージ。」

というコンセプトを事前に頂いてました。

音楽的には先程の「水」の延長線上にあるのですが、
水よりもさらに響きを抽象的にして、音が落ち着くかまたは
不安定になるかのちょうど中間を廻る構成にしています。


何かを意図的に欠けさして、そこに日本的な美を見出す
侘び寂びの考えにも通じると思うのですが、


空間に何かが足りない様子。


でもそれが不快や不安にならず
観る者の想像を広げてくれるように作用するような世界。

少し脱線しますが、昔の日本にはこの
「意図的に欠けさせる」ことを美とする文化や考え方が
日常にもあったとは思うのですが、
いつしかそれが現代においては、あらゆるものが
過剰に表現されるようになってしまっていると思われます。


「いたれりつくせり」も決して悪い文化ではないと思うのですが、
度が過ぎるというのは、どうなんだろ?と思う時もあります。


クリスタルボウルの響き。それはひとつの音程以外にも
共鳴して他の音程も少し響くという現象、それは倍音であり、
その響きの豊かさも聴き所のひとつですが、
最初に鳴った音と次の音が鳴るまでの空白、余白も
また虚空であって、聴いている人がその広大な空間に
何をイメージするかが楽しみ方のひとつかなと思います。


そしてそのクリスタルボウルの空白の響きと
そこに重なるピアノが生み出す虚空の響きとの
ゆるやかな弧を描く掛け合い、または混ざり合う様も
とても面白いと感じています。


ロックやポップスのような熱狂したり、躍動するような
聴き方ではなく、心身をリラックスさせて脱力し、
鳴っている音をまるで心の手のひらで
すくい上げて、そこに自分自身をぼんやりと映すような
そんな空間をいっしょに作れたらいいなあと思っています。

お茶やお菓子を召し上がりながら
ゆっくりとくつろいで頂ける素敵なイベントですので、
ぜひお越し下さい。

建水

|

« eni | トップページ | NHK「ニッポンのジレンマ」 »

コメント

ノギケンさん

あけましておめでとうございます!
そして応援して頂いてありがとうございます!

今年も色々と活動していきますよ~

投稿: 建水 | 2013-01-06 14:38

あらためて明けましておめでとうございますm(__)m
イベント参加、祝!!です♪
今年のTinorksに一陽来復な新風が訪れます様、
日々大応援ですッ!!o(*^▽^*)o

投稿: ノギケン | 2013-01-05 18:28

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« eni | トップページ | NHK「ニッポンのジレンマ」 »