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2015-01-04

ODOMYUNICA深解説 / #2. Fullerene[tonelico mix]

#2 Fullerene[tonelico mix] -フラーレン-

ライブでおなじみの植物をモチーフにした曲。
メンバーが増えて最初に作った記念碑トラックで、
今ではティノークスの代表曲になりました。

5枚目のCD『HOURA』(ホウラ)に収録されているver
(Free Downloadのasian souds vol.1にも収録。無料なので落としてくだされ)とは違って
ラップハープという小型のハープやイントロにメタロフォンの音を足して
mixを変えました。当然アルバムとしての質感を統一するために
マスタリングもやり直しています。(マスタリングについてはまた別のところで書きます)




Metallo_1_2
世界中にファンがいるドイツはgoldon社の知育楽器メタロフォン
クロマチックとサウンドホールがあるタイプと。
サウンドホールがあるタイプは黒鍵がなくCのキーですが
部分的にBb、F#(オクターブの2つ)が変更できるキー付き!
Cの音がどっか行ってるみたいですが。。。

Lapharp_1
膝の上で演奏するという意味のラップハープ(lapharp)は
アメリカのハンドクラフト楽器メーカーTK O'Brien's製
興味があって個人輸入
弦楽器用のピックアップを外付けし使用




ポイントとなるのは生楽器
前半はアイリッシュフルート、後半はティンウィッスルがリードメロディーを、
ラップハープとメタロフォンを添えたアレンジ。
この曲を聴けば現在のティノークスの指向性の半分以上が
分かるくらいのエッセンスが凝縮されています。




Irishflute_1
アイリッシュフルートは管が4本に分かれるタイプ
フランスはブルターニュ地方の職人が作るキー付き(Dのキーだけど半音階も吹ける)のもの
(持ち運びケースがないってシズーキーが嘆いてたけど、
クラリネットの超軽量ケースをオススメしたら気に入っていた。サイズが不思議なほどぴったり)
(写真内に何気にgyrocompassのCD)


Irishflute_case






フラーレン=この聞きなれない言葉に関しては
『ecotone』(エコトーン)の時の解説をどうぞ

mixのテーマとなったtonelico(トネリコ)というのは世界樹のこと。

ハープの音から天空をイメージしたのがきっかけで、(勝手に世界樹の音色と名付けてますが)
世界を包む世界樹の木々が成長し、人や生物の循環を支えている様子。
奥行き感を出せればと思って、壮大な雰囲気を醸し出せるような
音のバランスにしています。

マスタリングでさらに音の立体感が増して、とりわけフルート、ティンウィッスルに関しては、
世界樹のごとく天空から地球を包みこむような雰囲気にしています。




イントロのメタロフォン(小型鉄琴)のチリチリという細かい音は草花の上を戯れる
小さな虫たちを、次に登場するポコポコという音(実はギターの音)は、
地中で根を張る木々の鼓動を表現。

1曲目のKomorebi(コモレビ)で、ふいに世界に自分が現れ、
風とともに木々の間をさっそうと通り抜けると、だだっ広い草原のまん中に、
直径何メートルもある世界樹の幹が視界に。

という映像的な流れも考慮し2曲目に位置づけました。




ジャケットに描いた大きな木が何本かありますが、
この木を地上から見上げているという映像的風景
オードミュニカのプロローグ

_1300_565








コード進行は

Gsus4 | Gsus4 | Am7 | Am7 |
Gsus4 | Gsus4 | Am7 | Am7 D/A |

の繰り返し
例にたがわずミニマルミュージック。

G=ソのルート音に対して4度上のC=ドの音(ソを基準に ソ、ラ、シ、ド)がポイントで
このドの音が曲の出だしから目の前の視界を一気に遠くへと開く効果を出します。

5度上のドミナントのレの音(ソを基準に ソ、ラ、シ、ド、レ)で緊張した後、最初のGに戻ったものの
響きはsus4、つまり視界が開かれた音が閉じかけて終わると見せかけながら、
再び視界が開けて...というのを高揚感をともなったまま延々と繰り返すわけです。

起承転結の「起」をはぶいて「承転結」をループしている感じ。

そこに各楽器が色付けられて「ただの繰り返し」が「音楽」になっていきます。




曲の最後にロケット噴射のようなシンセサイザーの音と鳴りはじめるギターのフレーズが
とても霜野さんらしい印象的なメロディーで、はじめて聞いたときに
わあっと思って引き込まれました。

それまで笛たちがひっぱってきた雰囲気をがらっと変えるほど
凝縮されていた何かが解放されるような上昇感があります。

それと対照的なメタロフォンの冷静な音色

こういった音のコントラストもティノークスのひとつの特徴だと思います。

やや自己分析的な側面も見受けられる曲解説になってきておりますが(汗)、
引き続き深解説をお楽しみに!

ではでは。

タテミズ

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