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2015-01-06

ODOMYUNICA深解説 / #3.Tin Toy , #4. Pinion

#2 Tin Toy -ティン トイ-
#3 Pinion -ピニオン-

南フランスのとある田舎町で暮らす少年とブリキロボット

9月の夕暮れ

海の見える草原に座ってロボットが少年になにやら話しかけている



「大きな歯車に動力を生むには、まず小さな歯車を動かす必要があるのさ
一見なんの力も生み出しそうにない小さな力も、
それが正確に、継続的に働くことによって、
それらは合わさり、より大きな力へと変換され、
ついには世界をも動かすほどの結果を生むのさ」


少年にはいまいちピンときていない様子
続けてロボットは語りかける

「太陽の寿命は約110億年でその半分がすでに過ぎてしまっていること」

「音の速度は光の百万分の一にすぎないこと」

「雨にはビタミンb12が含まれていること」

「南極では息を吐いても白くならないこと」

「地球上に存在したすべての生物の99%はすでに絶滅していること」

「生物中もっとも種類の多いのは昆虫類だということ」

「エルミタージュ美術館ですべての作品を鑑賞するとその距離は25kmになること」

「ギアナ高地には恐竜が生き残っているかもしれないこと」

「すべての生命はユニークであり、どれもが自然の一部を担っていること」




少年にとってすべてを理解するには幼すぎたが
瞳はわくわくするように水平線をながめていた。。。




月日が経ち

いつからか、少年はこの世界の仕組みとその先を
もっと知りたいと思うようになっていた。




Pinion_1






ロボットをモチーフにしたのは
2枚目のCD『gyrocompass』(ジャイロコンパス)に収録している
「Perfect Robot」もそう。

(僕の作曲の師匠であるGypsy Mol氏作詩、曲をアレンジ)




SF的な要素が好きで、映画や漫画で登場するアナログちっくで、
ぎこちないロボットにどうも惹かれます。

Tin Toyというのはブリキのおもちゃの意味で
ぜんまいが回っている時間しか生きれないロボットに切なさを感じたのが
きっかけで制作。本編のPinionへと続くプロローグです。

後ろの方で聞こえる子供たちの遊ぶ声は、スウェーデンのゴットランド島に行った時に
フィールドレコーディングした音。

ちょうどクリスマス前の時期で寒かったですが、校庭で元気に遊ぶ子供たちは
日本と同じ光景でした。

最後に登場するピアノのフレーズは、
いくら頑張ってもロボットは人間にはなれない悲しさを表しています。

本編となる「Pinion」でロボットとしての自分を受け入れて、生きていくことを理解し、
少年と出会った後の物語を描きました。




曲制作の為に実際にブリキのロボットを買って、ぜんまいを巻く音や
動作音などをサンプリングしてリズムトラックの一部として演奏してます。

ライブではブリキロボをフランス製アンティークトイピアノの上を歩かせながら
曲を始めるというある意味ギミック的な演出をしてます。


Photo



雫云く

「演奏以外の演出の方がじつは大変」

演劇に近いのかな。。。
tinorksはアコースティック楽器の数が多いのはご承知の通りですが、
そつなくそれらを演奏してしまえる雫にはアレンジ担当者として頭があがりません。
昔はアコギも弾いてたというから、どれだけ器用なんだと。
ありがとうございまする。






アレンジとしてはメロディオン、ウクレレ(自分で弾いてます)の音が懐かさしを醸し出しながら展開
2回目のAメロにだけ登場するストリングスのような音(1:50〜)、
後半部のはじめから後奏手前までうっすら鳴っている泡のような幻想的な音(3:15〜)、
これらはなんとギターの音なんですね。


少年の視界が水平線に移っていく光景と
世界が好奇心で輝きだす様子を丁寧に出してくれました。


霜野さんは毎回ほんとに音色の展開をしっかりと考えてくれます。
ある意味mixが大変、いやいやそんなことはなく、やりがいがあります。

敬意を込めて虹色ギタリストと勝手に呼ばせてもらっているのですが、(虹色の敬称を広めたい!)
音色、フレーズの引き出しを多く持っている貴重なギタリストなので、
いつも感謝しっぱなしです。ありがとうございます。


Tin170_edit_1





さて、コード進行は展開部があるものの
基本的には

Aセクション
Gb9(b5) | Fm6

Bセクション
D |  E9

の繰り返し

9thの音を多用する癖は聴いているとお分かりいただけると思います...
(何の影響だろ?)

高揚感をだしながら行きそうでいかない音数の妙というか
繰り返しの音楽ながらも少しずつ開放感を出していく展開がミソ

淡々としているFullerene(フラーレン)よりも感情的な雰囲気がこの曲の特徴だと思います。

あと、世界観の根底には大好きな教授の
めちゃめちゃ好きなアルバム「未来派野郎」に収録されている
Ballet Mecanique(バレー・メカニック)の影響が色濃く出てることを
書いて筆を置きたいと思います。




坂本龍一 MEDIA BAHN LIVE 「Ballet Mecanique」

(DAVID VAN TIEGHEM(デイビット・バン ティアム)の音に泣けます!)

バレエ・メカニック/Playing the Orchestra 2014 Ryuichi Sakamoto


タテミズ

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