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2015-07-24

ゆだねて はなれて きえては やがて

2015年6月に発売されたクリスタルボウル奏者yugiさんの
2nd アルバム

kokūzo 虚空蔵

Kokuzo_1


クリスタルボウルの音を基調に6人のアーティストとの
深遠なコラボレーションが目の前に広がる全6曲収録の
良質なアンビエント作品

yanekaのYuichiroさんをはじめ、Satoru Kobayashiさん、
unimiの四宮さん、ヴァイオリン奏者claraさん、
Tenori-On奏者Kenta Toguchiさん、そして建水が参加。

4曲目の「flowers」にて
日本人が潜在的に思う華の美しさ、はかなさ、妖艶さ、侘び寂びなどを
モチーフにピアノといくつかの電子音でアレンジさせていただきました。





『kokūzo』の前作にあたる『六大 Rokudai』にも
「水」「空」の2曲で参加させていただきましたが、
それらと比較して今回の「flowers」はさらに音数をそぎ落として、
核となる旋律が印象的になるように試みています。

瞑想される時や心を落ちつかせる時の音楽にも合うように、
そして、「音楽」としてしっかりと「お聴きいただく」際にも
楽しさ、世界観をしっかりと感じていただけるように
試行錯誤を繰り返して、構成やメロディー、音色を考えました。

yugiさんの作品はヨガをされる方にも好評で
音楽として使用されることが多いそうです。

実際に今年の6月7日ヨガ・ファイン20周年記念イベントで
ヨガをされる方々の音楽としてyugiさんのクリスタルボウルとともに
ライブ・セッションさせていただきました。

当日のレポ

詳しくはその時の記事を読んでいただくとして、
この『kokūzo』の音を聴いて改めて思ったのは、
クリスタルボウルの音色は、身体や心が原点回帰するのを
自然と導いてくれること。

(※クリスタルボウルについてはyugiさんのHPに詳しく書かれています)

音楽には色々な効果があると思っています。

心が煽られてポジティブになるもの

自分の言いたいことを代弁してくれるもの

無我夢中で吸い寄せられるもの

色々な風景をみせてくれるもの

これが正しい、間違いだと諭すもの

慰めてくれるもの
...

書き出したらきりがないですが、
yugiさんの奏でる音楽は、煽るものでも代弁してくれるものでも
何かを諭すものでもなく、そのままの状態を、
ただそのままに教えてくれる効果があるように
個人的には思います。

刻々と変化する心の状態を
気づかせてくれて
そしてもっとも穏やかな心の状態へと
静かに導いてくれる音

時間が経つにつれ心が背負ってしまった
不必要なものをひとつずつ取っていき
そのままの状態が、目の前にただずむ、

ただそれだけ

空気が目の前にあるように
心もはじめから目の前にあったんだと




空気に境界線がないように、
どこまでも余韻が響くクリスタルボウルの音にも
西洋音楽の基本概念のひとつである小節線いわゆる
境界線は希薄です。

1曲につき1小節しかないように錯覚するほど
クリスタルボウルとそれに寄り添ういくつかの楽器、音色は
無限に響いていくように感じます。

そして心に、はじまりや終わりがないように、
yugiさんの奏でる音楽はその瞬間が常にはじまりであり、
終わりでもあるように思います。

まるで聴いている人の心の動きと連動するかのような音楽

これが他の作品には決して存在しない
もっとも魅力的な点だと思います。




CDジャケットにはyugiさんの直筆の書が描かれ
それぞれの曲のテーマを表わされています。

そして表現方法が異なる個性的なミュージシャンとの
コラボレーションをkokūzoの世界観として
ひとつに包含する要素としての効果もあるように感じます。

(個人的には5曲目「in the universe」
ToguchiさんのTenori-Onと
claraさんのヴァイオリン、クリスタルボウルの
組み合わせは世界初!であることに音楽的にわくわくします)




昨今、混沌としているニュースが多く、
いつのまにか心が自分とは懸け離れた所に
行ってしまいそうになる世の中

だからこそ少し立ち止まって、
今の自分の心の状態を知ること、
気づくことが大切なのかなと思います。

その時『kokūzo』の音楽が流れる空気のように
聞こえてくるのかもしれません。




建水

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