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2016-05-06

無限宇宙へ

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縁というのは論理的な説明がつかない不思議なもの
まさか本当にこの編成でライブできるとは思ってなかった。

5月4日 HARD RAIN
"RINGO A GOGO '16"

これまでの雫、霜野さん、自分の3人編成に
ベースの松永さん、チェロの矢原さんを加えた5人編成。

自分がずっと思い描いて、ずっと実現できずにいた
理想的な楽器編成
潜在的拡張性を秘めたメンバー構成


あえてサッカーに例えて言うのなら、
topの位置にleadの雫、
シャドウとウイング、アタッカーもこなす
2列目の位置に霜野さん、
ボランチは2枚で、中低域の位置に矢原さん、
バランスをとる位置に自分、
そしてバックの位置に松永さん


それぞれの役割としては
曲の核となるlead楽器、vocal、鍵となるサウンドデザインを
生み出す雫は、オールマイティに動いて曲の世界観を伝える存在。
MCにおいてもとても重要な存在でTINÖRKSのPOPな部分を
ぎゅっと凝縮する位置にいる。

カウンターメロディー、コード、サウンドエフェクト
型にはまらずに音色と旋律を生みだしつつ、
オーガニックで時に現代アートの要素もあり、
POPな感覚を存分に投入してくれる霜野さんのギターは
他とは決定的な違いを生みだしてくれる稀有な存在。

中低域からハーモニーの厚みを生みだし、
lead楽器、ギター、キーボードを支えてつつ、
その深い倍音を伴う音色から他の楽器とは対となるメロディーラインを
響かせて楽曲に心の奥行きを生み出してくれる
矢原さんが奏でるチェロ。

リズムトラックと完璧に同期しつつ、オーガニックな躍動感を
同時に生み出し究極のグルーヴをTINÖRKSにもたらせてくれる
松永さんのベースは、絶妙な音数とディケイの長さ。
輪郭がふわっと丸みを帯びたやわらかい音色に
悠久の安心感すら覚えるほど。

そして全体のバランスをとりつつ
舵を切るのは自分の役目
曲の時間軸に沿って
各々が音楽的な意味を表現できるように
見えない風景を目の前に表せるように

全員が自然体でバンドの中に存在できて
共存できるように


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Komorebi


Quark


Rigel


Sinfonia




5人編成で船出となるライブはリハなし、
そしてライブ当日の朝に愛用の
マスターキーボードnord lead2が
故障するというハプニングを乗り越えての演奏

あっというの間の時間だったけど、
どこまでも音楽の可能性を感じるのには
十分な時間だった。

いわゆるライブハウスという場所で活動しなくなって
ずいぶん経つ。

曲が終わるか否かの所で拍手をいただけたので、
それがとても意外で、印象に残っている。

実際、僕たちの音楽をどういう風に受け取られたかは
分からないけれど、こういう表現やスタイルもあると
いうことを少しでもライブで見せれたことには
意義があると思う。

演奏的なミスはそれぞれにあるかもしれない、
少なくても自分はあるけれど、
今回の状況、環境で表現できた
TINÖRKSのパフォーマンスとしては
十分だった。

だから、たとえりんご音楽祭に出演できなくても
悔いはないし、むしろ新しい編成でのライブが
この時の状況、環境下でできてよかったと思う。

自分が尊敬する4人のミュージシャンと音楽ができること
それがどれだけ素晴らしいことか

演奏中、うれしくてたまらなかった。

自分がTINÖRKSで表現したいコンセプトを考え、
曲を書いているので、なおさらそのことが胸を振るわせた。

誤解を恐れずに書くと、TINÖRKSで音楽をしている
究極の意味は自己満足であるとするのなら、
この日それが達成され、と同時に音楽的無限の可能性を秘めた宇宙へ
放り出されたような感覚だった。

社会に属している自分にとって、それは
TINÖRKS自身からの挑戦上である。

この5人のメンバーで何を表現すべきか、
そしてそれを踏まえてどう社会的に
関わっていくかという問いのようでもある。

そこにあるのは常に試行錯誤という過程のみであって
絶対的な答えを導き出す音楽ではない。

何かの巡り合わせの縁があって幸運にも出会うことができた
4人のメンバーに改めて心から感謝するとともに、
答えなき音楽が生み出せる何かを
存分に表現して、聴いてくれる方の
心のどこかをふわっと動かせる
そんな瞬間を増やしていきたいと思う。


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5人が乗った船が出航する祝砲はすでに鳴った

オーロラのふもとへ行くための海図はないけれど、
帆を揺らす風の向きは、たぶん間違っていない気がする。




建水

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