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2017-11-20

星と光と植物に音楽をそえて

2017年11月20日兵庫県三木市にあるCafe home

紅葉の会』と名付けられた季節のイベントにて

演奏させていただきました。



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2004年にオープンされたCafe home

ガーデンカフェと呼ばれているように

お店の中や周り、屋根などに木々などの植物がたくさんあります。

入口へ近づいていくとまるで森の中に入っていくかのような

不思議な気分になる素敵な場所です。

冬へと向かうこの季節は植物たちが暖かく色付いて

自然の色彩が持つ豊かさを語りかけてくるようでした。



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Cafe homeではこれまでに5回、イベントに出演させていただきました。



2017年

5/21『新緑の会』



2016年

11/20『紅葉の会』

5/15『新緑の会』



2013年

4/14『おいしいコーヒーとおいしい音楽の会』



2012年

4/14 映画eatrip『おいしいごはんの上映会』



イベントの特徴は各回ごとに特製のランチを出されたり、

その時々のテーマに沿ったゲストの方を

お迎えしてワークショップや座談会をしていただくという

他のイベントでは体験することができない

大変内容の充実したものです。



この日は納屋カフェ「KAゑMON」の

自然栽培農法で育てられたお米と野菜を使った

ライスバーガーランチボックス(スープ付)と



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四国の香川大学の学生で結成された

Bonsai☆Girls Project」の方々による

「素敵な盆栽の楽しみ方」座談会でした。



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10時過ぎに到着した時、スタッフやオーナーの田中さんが

ランチボックスの準備をされていました。

機材をセッティングしている際に、おいしそうな匂いがしてきたので、

気になって時々ながめていたのですが(笑)、

ひとつひとつ本当に丁寧に盛り付けをされていました。

日常の中でレストランで食事をしたり、スーパーでお惣菜を買ったりしても

完成への過程の光景はほとんどの場合見ることはできません。

しかし、目の前で少しずつランチボックスが完成していく、

ひとつひとつの作業に込められた想いを知ることは、

それをいただく際に物語が料理と一緒に「味」として伝わるような気がします。



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今朝採れたばかりの「KAゑMON」の食材(無農薬、無肥料)を使った料理は

新鮮な色そのもので、ライスバーガーとスープが組み合わさった

完成形はひとつの芸術作品のようでした。



リハーサルの前にいただいたのですが、食材ひとつひとつが本来持っている「味わい」が

体にすうっと染み込むような美味しさが伝わりました。

自然の恵みをそのままの状態で取りこぼさないように味わせてくれることの

素晴らしさを教えてくれたような気がします。





ランチの後、お腹が心地よく満たされている間に、

機材セッティングを開始。



この日は雫、霜野さん、僕のトリオ編成でした。

いつものように機材は多かったですが、

キッチン前スペースを演奏場所として使わせていただきました。



スタッフの方々の導線にあたる空間ですので、

その場所を占有してしまうという申し訳ない気持ちがあるのですが、

オーナーの田中さんをはじめ、スタッフの方々はとても親切に対応してくださいました。



この日のセットリストはちょうど一週間前の11/12に出演させていただいた

灯しびとの集い』時にリリースした7枚目のCD『Sinfonia』からの曲を中心にしました。



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#1 Fullerene



MC


#2 Komorebi

#3 Rigel



MC



#4 Sinfonia

#5 Terrarium








メインスピーカーはROLANDのCube Streetを使っていますが、

音圧が会場の広さに合っているのと、音の質感もTINÖRKSの世界観を

うまくアウトプットしてくれるので気に入っています。



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ライブではフルートやヴォーカルを担当する雫のMCが非常に重要で、

曲の持つイメージや楽器についてのことをうまく伝えていました。

TINÖRKSのようなエレクトロニカの音楽は日本では広い世代に渡って

未だ認知されていなく、ましてや歌のないインストであればなおさら、

何をどうのように聴いていいのか分からず、おもしろさが伝わる前に

演奏が終わってしまうのが堰(せき)の山です。

そのような結果はどうしても避けたいですし、エレクトロニカの持つ心地よさ、

楽しみ方、世界観を世代に関係なく伝えたいという思いがあります。

彼女のMCはTINÖRKSの音楽にとってライブ会場にいらっしゃるお客さんと

音楽をつなぐ入口であり、安心して楽しんでもらえるということを伝える

大切な役割だと思います。



この日も新譜『Sinfonia』のこと、楽器のことなど決して説明過多にならず、

時には問いかけやエピソードなどを交えて「ライブの流れ」をしっかりと

作ってくれました。






ライブ後にたくさんのお客さんにCDをご購入いただいたこと、

同時にほとんどの方からうれしい反応をいただけたことは

何よりも幸せなことでした。



それはCafe homeが形作る暖かくオーガニックな空間に支えられていることだと

改めて思います。演奏中、そばにある中庭から日の光が射し込んできたり、

赤く色づいた葉が風に揺れたり、聴いていただいている方々の心で描く風景が

屋根を超えて空の先へどこまでも広がっていったり。



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音楽を聴いてもらうというよりも、Cafe homeの空間に音を添えると、

あとはいつの間にかそれぞれが風景へと旅を始めるというコンサート。

そういう表現が一番合っているかなと思います。





秋の色彩が星と光の音楽に包まれた後は、

香川大学の学生の方々により結成された『Bonsai☆Girls Project』の

「高松盆栽の歴史と素敵な盆栽の楽しみ方」座談会が始まりました。



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彼女たちは授業でもサークルでもなく大学の支援を受けて

主体的に活動するプロジェクトをされています。

歴史ある高松盆栽を知ってもらうこと、

盆栽の楽しさや奥深さの普及が主な取り組みです。

盆栽というと男性高齢者のイメージが強いですが、

それを払拭(ふっしょく)するために、

多くの方々が盆栽に触れるきっかけを作っています。

活動をする中でTV、ラジオ、新聞、雑誌など多くのメディアにも取り上げられているそうです。



彼女たちの紹介の中で印象的だったのは、

盆栽を身近なものにするため、枝をハート形にしたり、

部屋に飾りやすいポップな雰囲気のものをデザインしていること。

盆栽を作ってその後手入れしながら、季節ごとの変化を楽しむこと。

年月が経った時に昔作った盆栽を若い人たちに伝えて、世代を超えて

つながっていくこと。



進行を務めていたみのりん?さんはまだ2回生ですが、

話を噛まずに饒舌にプロジェクトに対する想いを話されていたことに感心しました。



この日は3時間かけて香川から三木市まで来られたそうですが、

その途中に撮った、瀬戸内海にうっすらと輝く朝焼けの写真を見せてもらいました。

純粋な心があるからこそ、自然に対する想いや結びつきが生まれるのだと思います。



自分が学生だった頃は今と変わらず自然や共生の考えが好きでしたが、

それと同じく野心や煩悩があったなあと思い出してふと感慨に浸った瞬間もありました。



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『紅葉の会』



ランチを食べて、ライブを聴いて、盆栽のことを知って、と単純にそれだけでも

心が豊かになりますが、それだけではなくて、

ランチの食材から自然の匂い、味わい、そこに込められた物語に触れること。

庭の木々や草花、葉、土の色彩、水のせせらぎ、日の光、風の揺らめきに

耳を澄ませて聞こえてくる音楽に自分らしい風景を広げること。

これまでとは違う視点で盆栽の魅力に触れてみること。

芸術をやっていなくても、音楽が聞こえてくると心に風景を描くことができたり、

料理を食べた時にたとえば野菜が成長した場所を想像したり、

それぞれの物語を作ることができると思います。

それはまるで飲食してほっとひととき休憩してという一般的なカフェの役割を超えて、

心の隅に新しい光を与えてくれる空間になるはずです。

Cafe homeのイベントに参加していると、毎回新しい発見があり、

それが本当の意味での「心地よさ」なのかなと思っています。



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最後になりましたが、ライブをお聴きいただきましたみなさま、

CDをご購入いただきましたみなさま、支えていただきましたスタッフのみなさま、

そしてオーナーの田中さん、メンバーを代表して

心から感謝致します。



素敵な時間を過ごさせていただきまして

ありがとうございました。





2017.11.20
建水歩星

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