2015-02-18

【楽譜】Hector the hero 他3タイトル

ケルト系の伝承曲いわゆるトラッド、そのなかでもとりわけメロディーが美しく、
テンポがゆっくりのslow airとよばれるものをアレンジを変えて演奏する
Flauto(フラウト)というプロジェクト

Flutes

2012年の冬から断続的にやっている企画になるのですが、
当初からの目標のひとつであるアレンジした譜面(PDF形式)の公式販売を
ようやく始めることができました。

まずは3タイトル


・「Hector the Hero」(ヘクターザヒ―ロー)


・「Cradle Song」(クレイドルソング)


・「Sheebeg and Sheemore」(シーベグアンドシーモア―)


動画で演奏しているフルート+ピアノのアンサンブル譜で
時々モダンなコード進行を取り入れながら、風景が浮かぶように、
心が遠くの風景へ旅できるようにメロディーの抑揚も原曲から少し変えています。

「Hector the Hero」

スコットランドの作曲家でありフィドル奏者でもある
ジェームズ・スコット・スキナーによって1903年に書かれた哀悼の曲。
100年以上前の曲なんですね。


「Cradle Song」

これもジェームズスコットスキナーによって書かれた「ゆりかごの唄」


「Sheebeg and Sheemore」

18世紀アイルランドの伝説的な盲目のハープ奏者にして作曲家
ターロック・オキャロラン(Turlough O'Carolan)の処女作。
「小さな妖精(の丘)と大きな妖精(の丘)」という意味。
なんとも300年前の曲なんですね。
メロディーはティンウィッスルで演奏しています


※各曲のコード進行は各動画がupされているyoutubeのメモ欄に記載しています。


Visby_34


音楽活動を始めたころ、今でも好きですがEnyaというアーティストにはまって、
そこからアイリッシュなどのケルト音楽に浸かっていく時期がありました。

同じ時期にカナダに行く機会があって(ちょうどソロ作品の『ピアノ曲線』を制作した頃)
向こうでクラーク製のペニーウィッスル、いわゆるアイルランドの縦笛ティンウィッスルのことですが、
それを入手したのを機にシズーキーに勧めた所、彼女も笛の音色にはまって。。。


という具合で、ライブでも使うようになりました。

けれど、アイリッシュなどの伝統音楽はたくさんありすぎて、(同じ曲でもタイトルが違うものもある)
どれがいい曲なのか分からない。

コピーしたくて譜面を探すに探すももろくなものが当時はなく。。。

クラシック音楽と違って、洗練されたものではなく(良い意味で)
いわゆる酒場などでみんなで踊ったり歌ったり、盛り上がったりするための音楽だったからなんですが。


Visby_30

ようやくまだましな楽譜を見つけても笛の独特な抑揚、つまり装飾音が多すぎて
譜面と全然違うと。。。

でもケルトの世界観をなんとかコピーしたい気持ちは続いて。。。

そうこうしている内に時間が経って、シズーキーの技術も上がってきて、
抑揚も同じように付けれるようになってきて、
それが結果としてFlautoのプロジェクトに結びつくわけです。




前置きは以上で、たくさんあり過ぎるトラッドの曲の中から、今でも通用する曲を
ピックアップして、かつアレンジや構成を現代風に変えて、かつ演奏しやすいように楽譜化すれば、
以前に自分が悩んでいた問題(演奏する前に頓挫しそうになる)をほぼ解決できると思って、
トラッド楽譜化シリーズを始めたわけです。


Hector


楽譜化にあたってのポイントは、アレンジと選曲の2点

そもそもプレイヤー肌ではない自分が、どこかぐっとくるアレンジを考えれば
いい感じのものになるんじゃないかなと。

自分は演奏が上手くはないですが、それだけに、音数に頼らず、
少ない音数で広がりのあるサウンドや、ハーモニーを作れると思っています。

そして、伝統曲にありがちな、演奏技術が大道芸に達することを突き詰めるような曲
ではなくて、やさしくいつしか心に訴えかけてくる、大草原に心が透けていくような曲を
ピックアップすること。

この2点が達成できれば、きっとケルト音楽をやりたくても入口が分からない、
過去の自分と同じような方を助けてあげれるんじゃないかなと勝手に思っています。




譜面は今の所、3曲あります。

すべて冒頭のシートをお試しで無料ダウンロードできますので、
ぜひケルト音楽の美しさと演奏しやすさを体験してもらえればうれしいです。

聴いているだけでももちろん楽しいですが、100年以上前の曲を実際に演奏してみると
心の風景がその時代とつながるような、とても神秘的な体験ができると思います。

それから耳コピも悪くはないですが、必要のない所で必要のない時間をかけずに、
いい曲をどんどん吸収していくと上達も格段に速くなると思います。


【お試し譜面】※tinörks(ティノークス)のHPからダウンロードできます

「Hector the Hero」

「Cradle Song」

「Sheebeg and Sheemore」



歩星

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2014-12-16

【動画】O'Carolan's Dream

笛とピアノ ヨーロッパの隠れた名トラッドを演奏するプロジェクト
『Flauto』(フラウト)

「The Cradle Song」につづいて2本目の動画(ペースが早い(汗)

アイルランドの伝説的な盲目のハープ奏者にして作曲家である
ターロック・オキャロラン(Turlough O'Carolan)の曲

O'Carolan's Dream(オキャロランズ ドリーム)


今日知られているだけで200を超える曲を遺し、
アイルランドに於て「国民的作曲家」「アイルランド最後の吟遊詩人」と称せられているそう。

マイナー調の曲で雰囲気がシリアス
以前からピアノアレンジでやってみたかった曲のひとつ
こういう物悲しい雰囲気になぜかひかれます。

スタジオが狭い、カメラの広角も狭いということで限界がありますが、
動画編集のネタも限界値すれすれを飛行してます。

画面ではもはや自分はハットしか映ってないありさま

でもちゃんとピアノ弾いてますよ


この曲はメロディーもわりとシンプルでかつ展開もシンプル(トラッドはだいたいそうだけど)
コード進行を少し現代的というか、自分の好きな響きになおしてアレンジしました


それにしてもオキャロランの曲は印象的な曲が多いですね。

エレノア・プランケットやフラウトの動画にもありますが、シーベグ・シーモア(処女作らしいです)、
ファニー・パワー、オキャロランズ・コンチェルトなどなど。。。

後々はアレンジして弾きたい曲がたくさん。

wikiによると

オキャロランは18歳で天然痘のために失明。
当時、視覚障害では稼ぎの多い仕事に就くことは困難であったが、
彼は次第に音楽、特にハープの演奏に傾倒。

マクダモット・ロー夫人は彼を地元のハープ奏者の見習にし、
3年後、十分に職業音楽家となる準備が出来たと思われたとき、
夫人はハープと馬、介添人をキャロランに与え、旅に送り出す。

彼はその後、アイルランド各地を旅し、ほぼ50年に渡り土地土地の雇い主のための歌を作り歩いた。


幸せな生涯を送れたのかどうかは、どうか分かりませんが、
若いうちに光を失って、けれど、才能と努力によって違う光を見ていたんだろうなと
勝手に想像してます。

難しい音楽理論や奏法、技術、計算によって作られる音楽もありますが、
シンプルなメロディーと音だけで作る印象的な音楽ほど作るのが難しいものはないと思います。


本当にセンスがないと生み出せないし、オカルト的になりますが、
作曲の時になにかが体に降りてこないとできないと思います。


オキャロランはきっとそういう瞬間が何回も訪れたんだろうなと
僕は勝手に推測します。


tatemizu

【トラッド動画】
give me your hand

Hector the hero

inisheer

sheebeg and sheemore / Sí Bheag, Sí Mhór

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2014-12-15

【動画】The Cradle Song

12月、いよいよ寒い季節到来ということで
暖炉的なティノークスとは別のプロジェクト
『フラウト』の演奏動画を撮影


youtubeにいくつかupしてますが、前回撮影したのは2年前の今頃。

今回は"Hector the hero" の作者でもある
19世紀のフィドル奏者ジェームズスコットスキナーによって書かれた曲

『The Cradle Song』(クレイドルソング)

「ゆりかごの唄」と名付けられたこの曲は、
当時、スキナーがフォレスにあるホテルで
母親に看病されていた病気の子供を見た後に書いたそう。


きれいなメロディーをフルートとアップライトピアノのアンサンブルで。

スタジオが狭かったので、カメラの設置場所に苦労しましたが、
入り口ドアに演奏している自分が映るという奇跡が。。。
ただし、左右が逆になってます(笑)

最近のティノークスはエレクトロニカ路線まっしぐらなので、
複雑で多少味付けが濃いアレンジになってますが、
たまにこういうシンプルで素朴な曲を弾くと落ち着くというか、
演奏者として原点に戻れるような気がします。


ティノークスの一枚目のアルバム「nayuta」(ナユタ)では
アイルランドの伝統曲をカバーしていたので
国は違いますが、スコットランドの伝統曲でも
同じように長い悠久の時間の流れを感じることができますし、
先人が弾いていたものを、自分も弾くという、音楽の違う意味を
改めて考えさせられます。


ずっと語り継がれる音楽

音の先にあるものを聴いているような物語


tatemizu

トラッド動画

give me your hand

Hector the hero

inisheer

sheebeg and sheemore / Sí Bheag, Sí Mhór

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2012-12-01

slow air trad

明日はFlautoでのライブです。
フルートとピアノで主に16世紀に作られたアイルランドやスコットランドの伝承曲、その中でも
slow airを中心にゆるやかに叙情感たっぷりにお届けします。

◆◇12/2 sun. Cafe de Iwacco◆◇

strat 15:00
charge free ※チップ制 (1ドリンクまたは1フードオーダーお願いします)

30分のステージを2回予定しています。

Hector the hero

tinorksとはスタイルも音もまったく対照的ですが、
こういう素朴でシンプルな音楽は暖炉の灯りのように
心が温まる雰囲気があると思います。

ちなみにslow airというのはテンポが遅い曲のことで、
プレイヤーが自由にメロディーをアレンジしながら演奏します。

アイリッシュの曲というとリバーダンスや映画タイタニック劇中の
激しいダンス曲をイメージする方が多いかもしれませんが、
実は上記動画のようなゆったりとしたとても秀逸なメロディーを持った曲もたくさんあります。

Flautoでは主にそのslow airに焦点を絞って、そのメロディーの世界観を引き出すように
アレンジしてお届けします。


カフェドイワッコはこんな感じのお店。

入場無料ですので、お気軽にお越しください★

ライブへのお問い合わせはこちらまで
tronica@goo.jp

Cafe de Iwacco(カフェドイワッコ)
大阪市旭区大宮4-14-16
電話番号:06-6954-1809

wifi使えます。

Cafe_de_iwacco_map

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2012-11-15

Ned of the hillの譜面

11/23にtinörks(tinorks)自主企画『ニカ・フユース』があってそれの準備で
色々とやってますが、その先の12/2(日)にはFlautoでのライブが
Cafe de Iwaccoであります。

そこで演奏する曲のトラッド(伝承曲)のアレンジを大急ぎでやってます。
いつになくアレンジ漬の日々。。。


ヨーロッパに伝わる伝承曲はもう本当に無数にありますが、
その中で、アイルランドやスコットランドの民謡で
Flautoの雰囲気に合いそうなものをいくつかピックアップしています。

その中で『Ned of the hill』という好きな曲があります。
その曲のピアノパートのアレンジを今先程ようやく終えました。

Ned_of_the_hill_01

Ned_of_the_hill_02_2


Ned_of_the_hill_03

(譜面はPrint Music2006 (古い!)で作成しXPSで出力した後、
このhttp://www.docspal.com/ サイトでPDF変換しそれをPNG変換し、最後にJPGに変換しました)

この曲には唄が付いていますが、Flautoで演奏する時は
当然フルートがメロディーを担当するのでインストです。

3/4拍子の曲なのでワルツです。
youtubeには動画がいくつかupされていますが、
ひとまず参考までに下記を聴いてみて下さい。

『Celtic Crossroads - Ned of the Hill』

ピアノでアレンジする時はテンションコードや自分の癖なども相まって
現代的なハーモニーになりますが、この曲はメロディーがとても
素敵で印象的なので、それをより引き出せるような響きにアレンジしました。

自分は音楽に関してアカデミックな教育を受けていない、
かつ、民族音楽を専門にやっていないので、
その分野の専門の方からすればなんというアレンジだと
言われかねないですが、こういう伝統音楽のカバーの
仕方もありかなと思うわけです。


またスタジオで動画を撮影できればupしますので、
お楽しみに。


…ちなみに。。。Iwaccoのライブで演奏しようと思っている曲は
(かなりざっくりと曲解説も)

・Inisheer - イニシャ諸島の風景
・Down by the Sally Gardens - 失恋の曲
・Sheebeg and sheemore - 大きい妖精、小さい妖精
・Hector the hero - ヘクター少将への哀悼の曲
・Give me your hand - 仲直りする為に贈った曲
・O'Carolan's Dream - ターロック・オキャロラン(ハープ奏者)の夢
・The Cradle Song - 子守唄
・The girl pf the brown hair - 美しい少女に恋をしたひとりの若い農民の物語
・Ned of the hill - アイルランド人貴族 エドモンド・オー・ライアンについての曲
・Fanny Power - フランシス(=Fannyの愛称)に贈った曲
・丘の上の海(※この曲はオリジナル)

多いなあ。。。練習間に合うのか。。。(汗)


というわけで、練習に戻ります。

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2012-11-06

【動画】Flauto 

tinorksとは別で活動を始めたFlauto(フラウト)の
studio cross road(202)にて演奏した動画2曲です。

"Hector the hero"

スコティッシュ・トラッドのカバー

フルートはGilles Lehart(ジル・レハート)
6キー付き アイリッシュ・フルート D管を使用。
(アフリカン・ブラックウッド製、チューニングスライド付き、4本継ぎ)


Dsc_0839


レハートはフランス北西部、ケルト音楽の伝統が残る
ブルターニュ地方に工房を構えるフルート製作者。

ピアノはYAMAHAのAvantGrand(アバングランド)N2を使用。
生ピアノのような音ですが、デジタルピアノ。
音がとても自然で綺麗でかつ、鍵盤タッチも非常に自然。
グランドピアノを弾いているのとほぼ同じ感覚です。


"Hector the Hero" はスコットランドの作曲家であり
フィドル奏者でもあるジェームズ・スコット・スキナーによって
1903年に書かれた古典的な哀悼の曲です。

この曲は世紀の変わり目で有名になった
ヘクター・マクドナルド少将への敬意として書かれました。
スキナー氏の友人であるマクドナルド少将は
同性愛者の非難の後、ほどなくして自殺しました。

この曲はバイオリン、ピアノ、ギター、バグパイプを使って
ゆっくりとそして悲しげに演奏されることが多いそうです。

マクドナルド少将はブラック島で1857年に生まれ、
1870年の92nd Gordon Highlandersに入隊しました。
そして将軍になる為の階級をいくつもクリアしました。
彼は、アフガニスタン、南アフリカのボーア戦争と
スーダンでの戦争に参加しています。


"sheebeg and sheemore / Sí Bheag, Sí Mhór"

アイリッシュ・トラッドのカバー

シーベグ・シーモア (Sí Bheag, Sí Mhór/Sheebeg and Sheemore)
ターロック・オキャロラン(Turlough O'Carolan)の処女作として有名。

「小さな妖精(の丘)と大きな妖精(の丘)」という意味。
アイルランド語の発音では「シーヴェグ・シーウォア」。
最初に訪れたレイトリム州のジョージ・レイノルズという貴族は、
彼の演奏の拙さを、「指より舌を使った方がよいものが出来るだろう」と
指摘し、二つの妖精の軍隊の戦争に関する地元の伝説を聞かせ、
作曲の才能を試したという。彼は、出来上がったこの曲を大層気に入り、
もっと作曲の才能を伸ばすように助言し、励ましたと伝えられている。
このこともあって、オキャロランは生涯曲を作り続けることになった。


ティンウィッスル(tin whistle)はアメリカの Tilbury Woodwinds Company製のGFM D管を演奏。

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2012-11-03

ASAHI MUSIC FESTA

ASAHI MUSIC FESTAにてFlautoの演奏をお聴き頂きました皆様、
スタッフの方々、ありがとうございました。

今回は自分にとってとても収穫のあるライブでした。

Flautoの次回ライブは12/2(日)Cafe de Iwaccoです。
2ステージ予定してますので、できるだけたくさん
曲を演奏する予定です。

どうぞお楽しみに。

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2012-11-02

告知

明日 11/3(土)はFlautoで演奏します。
場所は旭ミュージックフェスタ


旭区民センター 1Fロビーで13:40から14:00まで。
短い時間ですが、アイルランドの伝承曲を3曲予定しています。

入場無料です。


tinörksや即興イベントではシンセやサンプラーなど
電子音ばかりですが、それとは対照的にFlautoでは
譜面を見てちゃんとピアノを弾きます。


アイルランド伝承曲のカバー 『Hector the hero』(demo)
Hector the hero by flauto_piano


そして来月12/2(日)は同じ旭区にある
Cafe de Iwacco(カフェドイワッコ)

でFlautoのライブがあります。

こちらはセミグランドピアノが常設されているので、
生ピアノをきちんと弾きます。
(今からかなり楽しみ)

対バンはないので、2ステージ用意し、
できるだけ多くの曲を演奏する予定です。
(ピアノソロ曲も…)

相方のアイリッシュフルートはフランス ブルターニュで
製作された6キー付きジル・レハートに変わり、暖かみのある
木製の音色に変貌しています。
(※上記音源はいつものDixon製フルート)


お楽しみに★

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2012-10-08

irish trad cover 『Hector the hero』

Flauto(フラウト)で『Hector the hero』というアイルランドの伝承曲をカバーしました。
アイリッシュフルートとピアノだけのシンプルなアレンジです。

Hector the hero by flauto_piano

最近の記事でも書いたあの曲です。
コード進行は現代的に変えましたが、
抑揚などはyoutubeにあるJenna Reid with Aly Bainの演奏に
とても影響を受けているのが分かります。


Flautoでは極力抒情的な音楽を演奏していこうと思っています。
リバーダンス的な踊る曲ももちろん素敵ですが、
メロディーの美味しい所を引き出すようなアレンジと雰囲気で。

他の曲もレコーディング出来次第、upしていく予定です。
お楽しみに。

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