2016-03-03

生きとし生けるための振動

3/1 島之内協会にてフィンランドの「カルデミンミット」のコンサートを聴きました。
彼女たちはフィンランドの伝統楽器カンテレ(15弦と38弦)を演奏する
4人組のフォークグループ
詳しくはこちらを
http://www.harmony-fields.com/a-kardemimmit/profile.html

複雑に繊細に紡がれるカンテレの神秘的な音色とリズム、
そして妖精のような4声の歌声のハーモニーは穏やかで、
深く澄んでいて胸の奥に沁み渡りました。

島之内教会の雰囲気や響きとも相乗効果になっていて
心に残るとても素晴らしいコンサートでした。

各SNSでコンサートの様子が書かれているので、
ぜひ検索して読んでみてください。




Kante1
真ん中にあるのは38弦の大きなカンテレ
おそらくスタンドは専用だと思います




会場にはとてもたくさんのお客さんがいました。
そのほとんど、おそらく9割方は女性。

コンサートの始まる直前に教会の牧師さん(?かな)から
「今日ここに集まったのも何かの縁だと思います。
それは偶然ではなく、必然なんですね」という
お話しがありました。

運命というと大袈裟なので、あまり好きな言い方ではないのですが、
縁というと何か腑に落ちるというか、その場所にいる何らかの理由があって、
それは自分では気がつかないものだと思います。




コンサートが始まって、音色が神秘的で綺麗だなあと思いつつも、
カンテレの演奏が気になって仕方ありませんでした。
実際に生の音色を聴くのはその時が初体験でしたので。

弦をはじくのはもちろん、ミュートしながらのストロークがあったり、
ときには、サンプリングしたくなるノイズ的な音もあって
エレクトロニカ的な聴き方もできて面白かったです。

最小限のPAを使用したコンサートでしたが、ホールの響きを
考慮すると、完全アンプラグドでも十分ではなかったかなと
思います。

もちろん、PAで音を増幅したとしてもこの上なく綺麗な音響でした。
エンジニアの方がバランスに相当注意されたと思います。

完全アンプラグドで、もし音量が小さかったとしても、
逆にその方が聴く側、オーディエンスの集中力、感覚を
研ぎ澄ませるというか、音量の大きさではなく、
音そのものの大きさが静寂の中で際立つかなと
個人的はイメージします。

なので、全曲ではなくても、set listの中の1,2曲は
あえてPAを使わずに行うと、カンテレと彼女たちの
純粋な音の響きを楽しめて、それはそれでプラグドと比較できて
さらに楽しめたのかなと思います。




音量というか音圧というか
音に対して日本人の聴覚は鈍っているじゃないかなと
ドイツでライブをした時に強く思ったことがありました。

ドイツでの最初の演奏のリハの際に
音量のバランスを調整したら
自分では小さめに合わしたつもりでも、
音量が大きいのでもう少し絞ってと
リクエストがありました。

TINÖRKSはそもそも爆音ではなく、むしろ
どちらかというと他のバンドが出すよりも
音量のバランスは小さめにしています。
自分の好みで。
オケの音に関してもぱパツパツに音圧を上げてもいません。
これも自分の趣向で。

それで思ったのは、家にいる時(トリーアでの滞在先)、
街を歩いている時、店に入った時、そのすべてに共通しているのは
騒音や音がほとんどないこと。

店でBGMがかかっていたとしても音量はかなり小さい。
これはスウェーデンに旅した時にも感じたことでした。

日本では、それなりに大きな街を歩いていたら
何かしらの音、音楽が耳に入ってきます。
店に入っても大音量でJ-POPやそれに類似する流行の音楽が
途切れなくガンガンにかかっています。

選挙の時には、街宣がすさまじく、家で窓を閉めていても
否応無しに聞こえるくらいの時もあります。

街にいると音がない静かな場所をさがすのが苦労するくらい

私たちはたとえ聞きたくない音であったとしても
日常的に音をたえず聞かされています。

ライブハウスはあまり好きな場所ではないですが、
その理由のひとつが、音量の大きさです。

鼓膜が痛むんじゃないかなと思えるほどの
大音量がどうしても耐えられないのです。




音を取り巻く環境がそのようでは聴力も知らず知らずの内に
鈍感になっていくのは当たり前。

耳が過剰に音量を享受し過ぎて、感覚が弱っていく。
それでもそれを再び享受しようとするので、
音量を上げてしまう、上がってしまう悪循環。
それは決して耳には望ましいことではないです。




さらに深く考えると、人間も含めてこの世の中のものは
すべて素粒子から構成されていて、それらは常に
振動を繰り返しているそうです。

つまりすべてものは素粒子の振動によって成り立っている。

なので、いい音、綺麗な音が出す振動が
空気を震わせて、その先にある物体を構成する
素粒子に届いて、その振動に影響を与えるということ。

どういう振動の波が良いのか悪いのかは
専門家ではないので分かりませんが、
例えばモーツァルトの曲を水に対して
聴かせると、その水の結晶が綺麗な形を形成することから、
綺麗な振動は別の振動にも良い影響を与えると
想像できます。

話しがかなり脱線しましたが、
良い振動を発する音、音楽の存在は
生きとし生けるものにとって
とても重要なことなんだと思います。




そういえばコンサートの最中、涙を流している方が
たくさんいらしゃいました。

流さずにはいられなかったくらい
まちがいなく感動的な音でした。

僕は右脳が熱くなって飛び出しそうな
不思議な感覚になりました。
こういう経験はめったにしたことがありません。




「カルデミンミット」は純粋なフォークグループで、
それはそれで十分素晴らしいのですが、
個人的には電子系のメンバーが一人加わって
フォークトロニカ的なアプローチも
試してもらいたいと思っています。

アイスランドのamiina(アミーナ)のように

ありふれたものが有り余る世の中で、
圧倒的に他と差異があって圧倒的なものは
めったにないですが、上記のアプローチは
純粋なスタンダード・フォークの分野から
飛び出してそれ以外のファンも感動させるくらいの
多大なポテンシャルを含んでる音楽的な方法だと
勝手に思っています。

けれど蛇足ですね。

サンクラに彼女たちの楽曲があがっていました。
コンサートでも演奏された僕が一番好きな楽曲
印象的なリズムからはじまる
「Toinen tähti / The Other Star」







音の環境が整っていないPCで聴くと
音の旨味がほとんどなくて残念ですが、
それでも彼女たちの音楽的素晴らしさの
一旦が垣間見れます。

レーニさんが作曲し、伝承詩を歌った曲。


以下、公演プログラム掲載の解説

「失われた恋の嘆きを輝きを失くした星になぞらえた歌。
今の自分を見つめるように静かに始まる歌が、
徐々に抑えきれない悲しみの嘆きに変わり、
そして最後には新しい恋の予感が語りかけるように歌われます。」




目の前の空気がいつしかフィンランドの大自然の風景に
変わっていくほど、神秘的でなぜか懐かしい響きに
思うのはなんとも不思議です。

素晴らしい音楽に出会えたご縁に感謝

Kiitos
Nähdään!




建水

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2013-07-01

唯一無二な表現

6/29 船場にあるライブハウス地下一階にて
marcoheibei(マルコヘイベイ)のライブを見てきました。

Marcoheibei_20130629


メンバーはエレキギター、アップライトベース、シタール、タブラ、テルミンで構成され、
これだけでも個性的で独特ですが、楽曲もJamセッションを基調とした変幻自在のサウンドです。
演奏技術も高くて、曲の始まりからすーっと引き込まれていきます。

ちなみにギターの霜野さんはtinörksのメンバーでもあります。
プレイスタイルやアプローチの仕方がtinörksの時と違っていて
個人的にとても興味深いですが。


他と違っていることが、全てに最優先して重要ではないとは思うのですが、
同じような編成のバンドや均一的なサウンドが多いのインディーズシーンで
楽器編成やサウンドが唯一無二なマルコヘイベイのようなバンドが
関西にいることが本当に貴重だと痛感します。


音楽の可能性を示唆してくれて、そして聴く人にワクワク感を与えてくれる
聴かせ方、魅せ方というのは、表現にとって根本的に大切な概念だと思います。

昔NHKの番組ソリトンSIDE Bで高橋幸宏氏がゲストの回で、
インディーズシーンについて語る場面があり、今でも記憶に残っています。

「インディーズという隠れ蓑をかぶって、ものすごく保守的なことをしている。
せっかく縛りや制約がないインディーズなんだからもっと他と違うことをすべき」

もう15年以上前だと思いますが、この一節に多大な影響を受けました。


この言葉は決して、当然単に他と違うことだけをして、自己満足に浸るという
極論を言っているのではなく、表現するポイントやアプローチの仕方を工夫して
そのものの価値を高めるという事だと思います。

ギター、アップライトベース、シタール、タブラ、テルミンを組み合すと
どういうアンサンブルになるのかということを想像して
頭の中で鳴らせることは出来るかもしれませんが、
実際にマルコヘイベイのように具現化して、目の前で展開できるというのは
それだけでも貴重だと思うし、感受性が強い人だと、自分の創造性が
いかに触発されるかを目の当たりにできることと思います。


演奏が上手いというのは、本当に素晴らしいことだと思います。
けれど、そこに他とは決定的に違う何か、プラスアルファの要素が
どれだけあるのかはもっと重要で、それが共感されたり、感動できる要素であることは
最も重要だと常々思いさせられます。

建水

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2013-06-08

スウェーデン一色の2日間

5/30 スウェディッシュカフェ Fagel Blaにて
マイアヒラサワさんのライブに行って来ました。

Maia_event


マイアさんが弾き語りをする為のデジタルピアノを
用意させてもらったという縁でです。

デジピは自宅にあるYAMAHA P-80でも良かったのですが、
音色のクオリティの面で心配だったので、
大学時代からの友達のMOLくんにKORG kronos 88鍵を貸してもらいました。
MOLくん、ありがとう!

MOLくんは実は僕に作曲を教えてくれた人で、
彼の曲「Perfect Robot」をtinörksの2th「gyrocompass」でもカバーさせてもらってます。


KORG kronosというワークステーション型のシンセサイザーは
簡単に説明すると、音色が限りなく入っていて、
それを操作する画面もカラー液晶で大きく、これ一台で
PCで音楽制作するのと同じくらいの機能が詰め込まれた
いわば空母のような恐ろしい楽器です。

当日のライブはキッチンの中から聴かせて頂きましたが、
マイアさんは気持ち良く弾かれてたみたいだったので
とりあえず安心しました。

歌声や表現がほんとに素敵でした。

6/3 同じくFage Blaでヨーランモンソン氏の7度目の来日を記念して
ウェルカムパーティが開かれ参加してきました。

ビッフェスタイルの食事とヨーランモンソン氏のライブ、ゲストアーティストとの
コラボもあり、楽しい夜でした。

Goran_20130603


Goran_3_20130603


Goran_2_20130603


この様子をスウェーデンの国営放送の方々が取材に来ており、
そのスタッフの方々とも話ができました。

このイベントの様子はヒュゲリニュースのサイトに詳しく載っています。


ヨーラン氏の新譜であるベストアルバムは10月にリリースされます。
楽しみ★


建水

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2013-03-25

『これきりのいま』

3/16 心斎橋Janusdining(ジャニスダイニング)で
空気公団のライブを観てきました。


LIVE TOUR 音・街・巡・旅 2013
夜はそのまなざしの先に流れる

と題された新譜のツアーです。


ゲストに山口ともさんと山本精一さんを加えての演奏。

空気公団の音は私的には、余計なものが削ぎ落とされて、
かつ余白、間が印象的に思います。

詩は日常的な言葉を使って、でもメッセージ性は強くなく、
どちらかと言えば抽象的な雰囲気をまとっています。


そして、聴く人のあいまいな感情をふわっと肯定してくれるエネルギーがあり、
穏やかに自然と前向きになれるように肩を押してくれる、そんな音楽。


新譜『夜はそのまなざしの先に流れる』の最後に収録されている
『これきりのいま』という曲がとても気にいっているのですが、


その中の一節、

「意味なんて答えじゃない


今日はこれきりの美しさを君につたえなければ」

(1:37くらいから)


ということば。


難しく考えれば無常という、この世界は常に変化していて
瞬間の連続の上に僕らは生きていて、だから同じ瞬間には
二度と立ち会うことができないでいる。

だから、世界の大小色々な素晴らしさに感動するし、
出会いたいと思うし、それらを色々な手段を使って必死に頭の中以外にも残そうとする。

世界は「はかないから」美しくて、それに出会った人それぞれが
思うままに感じたらいいし、そこに何らかの意味を考えたり、
付加したりすることはナンセンスだということ。


美しさと言うのは、「そこにある」のではなくて、
それぞれが見つけた、または気がついた「もの」や「こと」が美しい。

それこそが、自然や芸術や表現、しいては生き方の楽しみ方のひとつだと思う。


ライブの後半に店内の灯りを最小限にして会場を暗くして
演奏しようということになった時に、
vocalであり空気公団代表の山崎さんが、

「みえないものを みる」


決して霊的な意味合いではなくて、音の先にあるものを
聴いて欲しいという意味合いだと思うのですが、
そういうことを話されていたのが印象的でした。


好きな音楽を聴いている時は、聴力も使っていると思うのだけど、
第六感で聴いている気がする。

何が鳴っているか、どんなリズムで鳴っているかというのも
もちろん聴いているけれど、頭の中に風景やイメージが
広がっていることがある。

そういう時は、もはや音を聴いているのではなくて、
イメージを浴びているようなニュアンスに近いかもしれない。


その瞬間にだけ、頭の中に訪れるそれぞれの美しさを見ている気がします。

自分が音楽を作っていることを忘れさせてくれる
とても素敵な空気公団のライブでした。

建水



ほのぼのじーんと来る「出発」

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2012-12-11

Petter Berndalen & Yaneka Live

12/9はFagel BlaにてPetter Berndalen & Yanekaのライブを観てきました。

Petter氏は10月に万博記念公園での北欧の音楽ピクニックのライブにも参加されてる
スウェーデンのかなりすごいパーカッショニスト。

笛奏者のヨーランモンソンバンドのパーカッションでもあります。
今回はyanekaさんに加わっての特別な編成でした。

youtubeでヨーランも参加しているアビーロードスタジオの
ライブ動画が観れます。

しかもこの日はスウェーデンの"Glögg"スパイス入りのホットワインや
サフランを練り込んだ甘い"Lussekatt"ルッセカットパンやケーキも
頂けるとても贅沢なライブです。

休日のお昼にとても心地良い音楽に浸れて
しかも味覚や嗅覚も満たしてくれるという
なんとも贅沢な午後でした。


ライブの方は写真の通りbeatが速くても本当に暖かい音で、
自然に体が揺れる気持ち良さがあります。

途中、ペッテルさんのソロや唄、日本の唄もあり、
会場がとても和やかな雰囲気にも包まれました。


個人的にはyou and meという日本語詞の曲があるのですが、
それの背景も含めて、本当に丁寧な演奏と空気感に感動しました。

この曲は東日本大震災の後にヨーロッパでチャリティツアーを
されていた時に重要だった曲だそうです。

音楽の知識、技術、情報などをすっと超えて、
本当に胸に響くものがありました。


それから個人的に気になったことは、
ペッテルさんの楽器はすべて写真に写っている、
演奏時はイスにもなっていますが、ケースに
すべて入れて持ち運んでいるそうです。

楽器を海外に運ぶことにとても興味があって
ずっと気になってました。


それにしても、yanekaさんの音のアイデアには驚愕します。
もちろん僕からすると雲の上の方々なので、当然なのですが。

でも、その距離を感じさせないくらいとても自然体で聴くことができる
Fagel Blaの雰囲気も改めて素敵だなと思いました。

音以外の事にも影響を受けた日曜の貴重な午後の時間。
ホットワインを少し飲めて良かった。
スウェーデンティーがお気に入り。

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2012-12-10

ジム・モリソンの言霊に出会う神秘的な体験

12/8にMAN-DA-LA : SOUNDOME

"Voice × Crystalball × Guitar"

というイベントに行ってきました。

場所は岸和田市にある高野山真言宗・薬師院。
お寺です。


どういうイベントかと言うと。。。(以下、HPから転載)

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浮遊する音が創り出すドーム、その中でセンシティブな言葉が生まれる。
消えて行く喧騒、薄れ行くエゴ、満ちて行く静寂、
柔らかな抱擁、魂の響きが、曼荼羅にも似た時空で今、踊り出す…。


 12月8日は、闘争の詩人、混沌の時代のカリスマ、
The DOORSのジム・モリソンの70回目の誕生日。
この日、月の光のパワーが満ちるタイミングに、
彼を敬愛するラジオDJの加美幸伸が、その声と世界観に
共感し賛同したクリスタルボール奏者にして真言宗の
僧侶でもある小野剛賢、そしてyanekaという姉弟ユニットで
世界中を旅したギタリストにしてサウンドプロデューサーの
YUICHIROと共に実験的な試みを行う…。
それは、岸和田・薬師院という空間で、クリスタルボールと
ギターが作り上げるサウンドのドームの中で、
ジム・モリソンの言霊に出会う神秘的な体験。
ジムの歓喜のダンスがきっと、スピリチュアルなROCKの
可能性を生み出すことだろう…。
つまりそれは、新しいスタイルのROCKミュージックのカタチであり、
新しいスピリチュアルミュージックのあり方である。
 
出演:朗読 加美幸伸(ラジオDJ/DOVES代表)  
クリスタルボール  小野剛賢(真言宗僧侶/薬師院副住職)  
ギター  YUICHIRO(yaneka/Wood'n V studio)

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朗読の加美さんはFM COCOLOでDJをされています。
9/22のFagel Blaでのtinorksの4th リリースイベントでは
MCをして頂いたのも記憶に新しいです。

クリスタルボール奏者の小野剛賢さんは10月にartyardであった
即興イベント『Pravda!』でセッションさせて頂きました。

ギターのYUICHIROさんはこのblogでも紹介させて頂いたことがありますが、
tinorksの4th『ecotone』のマスタリングをして頂きました。


イベントは剛賢さんとYUICHIROさんの恐らく即興?(だと思いますが)から始まって
途中で加美さんが加わって朗読されるという展開。

ジム・モリソンの詩をいくつも加美さんが解釈、訳して伝えてくれたわけですが、
メロディーがない分、直に脳に入ってくる感覚でした。

そこに浮遊感溢れるクリスタルボウルと空間ギターの質感が溶け込み
どこまでも続いて行く様な深遠が描かれてました。

音楽的には拍子がなく、終止音がない(あいまい)ので、自然とそういう風に
感じることが出来ると思うのですが、それ以上に、
演者3人の創り出す空気感が圧倒的に部屋に染み入っていたと思います。

そして会場がお寺で、大広間に座布団が敷かれその上で過ごせるスタイルだった為、
聴いている方が余計な気を張らずに、(緊張せずに)居れたことで、
絶妙な心地良さで楽しめたと思います。和菓子も頂きました。

会場の雰囲気も含めて、こういう形式の演奏は普段なかなか観ることができないので、
とても貴重な体験でした。

また、会場の前と横に仏画が飾られており、作者の方がMCの時に一晩で描き上げたと
仰っていたことに驚愕。写真では分かりにくいと思いますが、本当にサイズが大きい
仏画です。

今回、改めて思いましたが、音楽を届けるスタイルが以前と比較して
より自然な形になってきたように思います。

聴く方も、演る方も自然な形で、そしてその場に調和した共有感を
創り出すことが本当に素晴らしいことだと思いました。

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2012-10-25

【完全版】 Gliese 581d @ Pravda! 20121013

10/13 即興イベント Pravda!で僕がディレクションして完成した『Gliese 581d』という曲の
無編集版いわゆるノーカット版です。

やっぱり全体的に画質が悪く、一部録音状態が悪い時間帯もありますが、
これがこの曲の裸の全貌です。

後で知ったことですが、本イベントのustream視聴者数の合計が581人。
この曲のタイトルがGliese 581d。

数字が同じ。
何の因果だろう。。。。


イベントをやる以前にタイトルやコンセプトを松村さんと四宮さんにメールしているので、
事前に曲名は決まってました。

ぞくっとしますが、こういう偶然の一致もあるんですね。


ちなみに11:36くらいに僕が右手で仰いでいる仕草は
暑いというのではなく、僕以外の二人にもっと盛り上げてよって伝えてます。
そろそろヴォコーダーを使う場所なので、僕の音が消えるよっていうのも含めて。

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2012-10-24

地図を持たずに宇宙空間でどこに向かうのか

10/20 スウェーデンカフェ Fagel Blaで開催されたインプロ・セッションの模様。


前編


Video streaming by Ustream

後編


Video streaming by Ustream

member

Jesper(Fagel Bla Master) on KORG iMS-20
Chiyako(yaneka) on voice/electronics
Yuichiro(yaneka) on guitar/electronics
Yukinobu Kami on voice/reading
Clara on violin
Goken Ono on crystal bowl
Kenta Toguchi on tenori-on/ukulele/口琴
Koichi Matsumura(amante branco,tinörks) on guitar/electronics
Kiyomi Ogi(amante branco) on voice/words
Shizuku Kawahara(tinörks) on voice/rainstick/cow bell
Hosei Tatemizu(tinörks) on keyboard/electronics

計11名!先週のPravda!の「11名による…」の数字と同じ。不思議な一致。
このメンバーも凄いですが、楽器の種類もすごいというか、
ヴァラエティに富んでます。

まずFagel Blaの店長Jesperさん。
ipadでKORG iMS-20のアプリでパッチを組んでられました。
それだけでもただの店長ではないというのが分かりますが、
さらに僕の持参したSU10というヤマハが10年以上前に
発売しすぐに消えたサンプリングマシンを知ってました。
そしてなんとQY10を使っていたと。。。
おおっ!その頃の機材の話が合うとは、正直驚きでした。。。
上記は現在のDAWの世界では到底考えられないスペックの機材達です。

続いてyanekaのお二人。
このお二人と即興で共演させて頂けること自体が
僕にとってみれば奇跡のような出来事で。。。。
なんというか御縁に深く感謝してます。

どちらも本当に気さくな方で、当日もリラックスして
それぞれの音を自然に出せる雰囲気を作って頂きました。
お二人の音は当然なんですが芯がぶれてない
核がある音で僕は終止圧倒されてました。


加美幸伸さんはみなさんご存知、FM COCOLOでDJをされてますが、
まさかセッションでご一緒させて頂けるとはという感じで
サプライズでした。

言葉のチョイスや「間」のさじ加減がやはり鋭くて
どこにも隙がない印象でした。

「本日は晴天なり」「~神聖」が今でも頭のどこかで
ループしてます。詳しくはustreamの映像を見て下さい。

言葉が本来持つ影響力を改めて痛感させられました。

隙のない言葉は人を動かせます。

ファッションデザイナーのClaraさんはviolinで
時に曲の輪郭を描きながら空間を漂ってました。
気高い音というか、色々な奏法を駆使した演奏は興味深かったです。
個人的にはもっとviolinがフィーチャリングされても
良かったかなと。


一週間前のPrava!でも共演させて頂いた小野剛賢さんは
クリスタルボウルで静謐な倍音を奏で独特なテイストを
セッションに加えて頂いていたと思います。
電子音とクリスタルボウルの対照性がやはり面白い。

クリスタルボウルのアタック音よりもサステイン(持続音)に
カタルシスを感じます。

空間の壁に向かってゆっくりと音が球面状に広がっていくのが、
まるで視覚的に分かるかのような錯覚になります。

不協和音が少ない倍音というか、音がとても澄んでいるのが
心地いいです。

トグチケンタさんはテノリオン以外にウクレレと口琴も披露。
毎回会う度に思いますが、ほんとにアイデア、引き出しが多いです。
この楽器の組み合わせも唯一無二だと思うし、その音の組み合わせが
きちんとトグチさんの色彩感になっているのが、とても興味深い。

今回テノリオンでは全体の展開具合を見ながら慎重にバランスを
とっている風に個人的には思いました。
時に高音のシーケンスであったり、16beatのベースであったりして。
ウクレレは対照的にアグレッシブに。口琴はアクセントに。

Jesper店長のMS-20とテノリオンの微妙な同期がうねりを生み出していたのも
このセッションならではの光景で、演奏していてあれなんですが、
この時は聴く方に回ろうかなとも思いました。


amante brancoのvoのきよちゃんも一週間前のPravda!で
共演させて頂きました。
今回もTC-HeliconのVoiceLive Touchを使用して
声をプロセッシングしながら奥行きのある世界を
生み出してました。

声質がアンビエントミュージックにとても合っていると
個人的には思いますし、持続音の合間で時折見せる
言葉の断片が不思議と物語の要素を含んでいて
面白い空間になってました。

ぽつんっと言葉が空間の隙間から宙に現れる様な
そんな風景を僕は勝手に浮かべてました。

人生、即興セッション初参戦となる
tinörksのシズーキーは善戦してたと思います。
途中q3HDで録画する為に店内をうろついてましたが、
手探りでも自分のエッセンスをセッションに加えるぞと
いう風に見えたような気がします。


そしてtinörks、amante branco、Pravda!主催の松っちゃんは
今回もコンダクターとして自分のディレクションの時は
演奏を展開。

「即興におけるコンダクターとしてのアプローチ」のテーマで
一万文字くらいすぐに書けるかなというくらい、僕にとって今興味深い
事象のひとつですが、実際にコンダクトされる立場からすれば、
普通の演奏よりもさらにものすごく集中力を要します。

その瞬間その瞬間で即興演奏者は流れを考えながら音を出しているわけですが、
それに加えてコンダクターの展開に従って表現しないといけないわけです。

さらに楽譜がないので、どの状況でどう変化するのかが事前に分からないという
常に音楽の展開の縁に立って演奏するわけです。

突き詰めれば突き詰めるほど、コンダクターからの指示の解釈の
奥行きが底なしだということが実感しますが、
ただ、即興セッションの観点を演奏者からよりオーディエンスに
近い所に置いているということは、斬新で重要で明確な事柄だと思います。

今回、僕は風邪で体調を崩していて前日に熱が引いて
満身創痍で臨んで、所々演奏がぐずぐずでしたが、
新しい発見がまたありました。

それと引き換えに?帰宅後からまた寝込みましたが。。。


即興セッションは普段のライブとは全く違います。
何もない所から音が始まって終わりがない中で
いつしか何らかの方法で終わりの音を決めます。

自分以外の演奏者の音に耳をすませ、自らの音が入る場所と
その鳴らす音を無意識に判断し実行させ、それを瞬間瞬間に
連続させます。

即興であるがゆえに演奏への「間違い」は一切存在しません。
しかし、「ずれ」はあります。「ずれ」が生まれます。

その大きい、小さいのずれを縦、横、高さで決められた球面体の空間で
修整したり破壊したり、時に創造していきます。


地図を持たずに宇宙空間でどこに向かうのかに似ています。
そのチームが一人なのか複数人なのかで、
ゴールが変わるわけです。


あらゆることに注意を向けること。
即興音楽のひとつの側面は、むしろ音楽ではなく
別の所に本質があるように思います。

熱が出て来たかな。。。。

最後になりましたが、
お越し頂きました皆様、共演者の皆様
ありがとうございました。


ひとまず体調を回復するよう努めます。
おやすみなさい。

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2012-10-19

セッション・イベント@Fagel Bla

今週の土曜日 10/20にスウェーデンカフェ Fagel Blaにて
フリーセッションがあります。

Fb_4


Fb_3

先週の難波artyardでのPravda!に続いての
即興イベントですが、僕も参加予定です。

機材はPravda!のsetを持っていきます。

瞬間瞬間で各演奏者たちが考えたり、直感したりして紡ぐ音は
時々音楽になったり、風景になったり、会話になったり、
普段のライブとはひと味違った横顔がきっと見れるはずです。

そんなフリーセッションをぜひ生で聴いてみたい方は
1drink込み¥1000で楽しんで頂けます。

興味のある方はぜひお越し下さい!
お待ちしています!


以下、Fagel Blaからの告知文

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

MUSIC SESSION at Fagel Bla


18:00〜20:00
音楽の化学反応はセッションで始まる!
Fågel Blåがセレクトしたかっこいいミュージシャン達の
セッションライブを是非見に来ませんか?

その場でしか聴けない大切なひと時を是非みなさんもご一緒に!

日時:10/20土曜日 
Start 18:00〜20:00
費用:¥1000(1drink込み)

Fagel Bla
住所:大阪市中央区上町1-12-9
TEL: 06-7177-1873

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※ちなみに先週のPravda!はこんな感じでした。

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2012-10-17

ミニマムな水準の好例

10/13 artyardで行われた即興イベント Pravda!から
tinörksのギターを担当してもらっている松村さんディレクションの演奏。


自らは演奏せずコンダクターとしてリアルタイムに展開させるアプローチの仕方は
他の即興とはまた違った側面が垣間見れてとても興味深いです。


僕はmicro korg XLのEPの音でメロディー的な演奏と、
SU10でグリッチノイズ的な効果音で参加させてもらいました。

演奏メンバーが7人で大所帯でしたが、松村さんが各メンバーの特性を把握した上で、
展開を作りだしていたので、即興だけどとても聴きやすい良質なアンビエント・ミュージックに
なっています。


即興における楽器において、ミニマムなものを水準としたとても良い好例だなあ。
個人的見解。

下記のポップアップが表示される所で画質を変更できます。ご参考まで。
Hd


以下、youtubeに記載したtext


2012/10/13 sat. 難波artyard studioでのundertow recordings主催
11名の即興演奏者による7種類の即興演奏 "Pravda!" から。


Direction by Koichi Matsumura
Goken Ono on crystal bowl
Motoki Shinomiya on pocket piano/electronics
Kiyomi Ogi on ambient voice
keitaro Tamano on drums
Show Higashiyama on key/electronics
straytone on guitar/electronics
Hosei Tatemizu on key/electronics

VJ: ks, erika_8989


このイベントは11名の演奏者の中から選出された
7名のディレクター兼アーティストによるそれぞれの
即興を披露するというもので、各即興はメンバーや
機材が全く異なるという異色のイベント。

機材はステージを囲むように白壁に沿って配置され、
配線がされたままの状態です。
また壁にはVJの映像が投影されます。

本映像は6番目に演奏した松村康一氏(amante branco、tinörks)が
ディレクションしたインプロ。

本人はコンダクターに徹し、メンバー7人を指揮しながら
リアルタイムに曲を展開。

小野剛賢氏のクリスタルボウルの倍音でゆっくりと始まり、
四宮基稀氏(shine on me)のふわっとしたpocket pianoの持続音、
扇子清美氏(amante branco)の繊細なloop voice、
straytone氏のプロセッシングされたギターによるアクセント、
東山翔氏の抒情的でかつリリカルなピアノ、玉野啓太朗氏(GRIND ORCHESTRA)の
穏やかで正確に波打つbeatが絶妙に組み合わさり進行。
僕は金属的なEP音でメロディー的なものを弾かせてもらました。

イベントの中でひとつのピークを迎えた良質なアンビエント・セッションに。
また即興におけるコンダクターの役割がとても興味深いセッションでも。

動画はzoom Q3HDで記録しvegas movie studioで少し加工。

建水

undertow recordings
http://undertow.bandcamp.com/


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